2016年12月22日木曜日

「武士と印刷」 印刷博物館

今回は2017年1月15日(日)まで、「武士と印刷」展を開催中の印刷博物館をご紹介します。
印刷博物館は飯田橋駅から徒歩13分ほどのところにあります。
トッパン小石川ビルに入って地下に降りると印刷博物館の受付があります。
ぐるっとパスもこちらで販売しています。
企画展示室の入口。
「武士と印刷」展は、2部構成です。
第1部は「武士(もののふ)たちの系譜」と題し、洋画家・悳俊彦氏のコレクションから江戸時代の庶民に大人気だった歌川国芳の武者絵を中心に約150点が展示されます。(*会期を6期に分けて展示。)
国芳の武者絵を通して、江戸時代の庶民が持っていた武士のイメージを探っていきます。

 《平家の驕奢悪逆を憎ミ鞍馬山の僧正坊を始メ諸山の八天狗御曹司牛若丸の影身に添ひ源家再興を企るに随従の英雄を伏さしむる図
歌川国芳 弘化4~嘉永5(1847~1852)年 印刷博物館蔵
稲葉山中におゐて荒猪を生捕たる強勇を大将の目にとまり臣下とす
歌川国芳 弘化4~嘉永5(1847~1852)年頃 印刷博物館蔵
第2部は「武士による印刷物」です。
戦国時代、江戸時代を通じて、約70人の武士が刷らせたおよそ160点の印刷資料が展示されています。
江戸時代は多くの武士たちが個性的な印刷物を作らせていました。
第2部のスタートには日本地図に展示されている印刷物の地域が示されています。
自分のゆかりの地方の藩の印刷物に注目して見てみると、より身近に感じられるかもしれません。
第2部は時代順に6つのパートで構成されています。
江戸時代に印刷物をつくらせた人物の代表格といえば徳川家康です。
江戸幕府初代将軍として、武断から文治へと導きました。その後も多くの武士たちが印刷物をつくらせ、徳川家康が目指した文治政治を体現していきました。
この展覧会には重要文化財が4つ展示されています。
その内のひとつは徳川家康が作らせた《駿河版銅活字》です。
《駿河版銅活字》 (重要文化財)
慶長11~元和2(1606~1616)年 印刷博物館蔵
家康は、朝鮮伝来の銅活字にならって新鋳した《駿河版銅活字》を使って、『大蔵一覧』と『群書治要』を印刷させています。
『大日本史』 嘉永5(1852)年 印刷博物館蔵
「水戸黄門」として有名な水戸藩主・徳川光圀も多くの印刷物を残しました。『大日本史』は光圀が命じて編纂させた日本の歴史書です。
光圀の存命中には完成せず、編纂は後の世代にまで引き継がれ、水戸学の源流として幕末の勤皇思想に大きな影響を与えるに至ります。
また、『大日本史』以外にも20点(タイトル)以上の印刷物をつくらせており、他の藩主と比べその数は際立っています。
戦国時代から幕末にかけて、約160点の印刷物が並ぶ光景は壮観です。中でも、図版に特徴のあるものはやはり目をひきます。
『成形図説』 文化元(1804)年 印刷博物館蔵
農業奨励のために編纂されたもので、農具や農作業の様子などが多くの図版を用いて詳しく記載されています。
『雪華図説』 天保3(1832)年 印刷博物館蔵
『続雪華図説』 天保11(1840)年 印刷博物館蔵
雪の結晶を観察して図版にしたものですが、その学術的価値も高く評価されています。
雪の結晶ということで身近で興味を持って見ることができますし、その美しさ多様さにも心を打たれます。
展示の最後は、福沢諭吉の『学問ノス丶メ』で締めくくられています。
『学問ノス丶メ』初編、二~十七編 1873~1876年 印刷博物館蔵
「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」という一文で有名な『学問ノス丶メ』です。

この展示を見ることで、武士による貴重な印刷物を目の当たりにできます。
さらに、印刷物が人に知識や思想を伝え広めていくとても大切な存在であることを、再認識させられました。
会期終了は2017年1月15日(日)までなので、みなさんも時間をつくってぜひ訪れてみてください。
「武士と印刷」展には、ぐるっとパスだけで入場できます。


印刷博物館
HP http://www.printing-museum.org/
開館時間:10:00~18:00(入場は17:30まで)
休館日:月曜日(ただし1月9日は開館。12月29日(木)~1月3日(火)、1月10日(火)は休館)、年末年始、展示替期間
「武士と印刷」
会期:2016年10月22日(土)~2017年1月15日(日)
入場料:一般500円、学生300円、中高生200円
ぐるっとパスだけで入場できます。 
企画展開催時以外の入場料は異なります。


★ぐるっとパスは、1冊2000円で都内79の美術館・博物館などの入場券又は割引券が綴られた便利でお得なチケットブックです。
詳細はこちらの公式HPをご覧ください。








2016年12月13日火曜日

12~1月のおすすめ展覧会(入場)

12~1月にぐるっとパスのご利用で入場できる

おすすめ展覧会をご紹介します。

*割引利用のおすすめ展覧会はこちら

12月を迎えて、あわただしいシーズンがやってきました。そんなときこそお休みの日には美術館などをおとずれて、ほっとひと息つくのも良い気分転換になると思います。
ぐるっとパスを活用して、癒しのひとときをお過ごしください。

(会期や休館日、開館時間、一般料金以外の観覧料等の詳細は各施設のHPでご確認ください。)

「ぐるっとパス2016」は一冊2,000円。
最初にお使いになった日から2ヶ月間有効です。(ただし最終有効期限は2017年3月31日)
使える79施設の販売窓口でお買い求めになれます。
販売期間は2017年1月31日までです。
★詳細はこちらの公式HPまで。




娯楽の聖地 浅草 華やかなる130年

会期:2016101日(土)~2017115日(日)
会場:下町風俗資料館  
http://www.taitocity.net/zaidan/shitamachi/
一般料金:300円がパスだけで入場できます。


●TOKYO 書 2017 公募団体の今

会期:2017年1月4日(水)~1月15日(日)
会場:東京都美術館 http://www.tobikan.jp
一般料金:500円がパスだけで入場できます。



朝倉文夫・摂・響子 三人展

会期:2016917日(土)~1211日(日)
会場:朝倉彫塑館 http://www.taitocity.net/zaidan/asakura/
一般料金:500円がパスだけで入場できます。
※ご入館の際は靴下の着用をお願いいたします。


常設展示内特集展示「動物表現の魅力」

会期:20161217日(土)~201731日(水)
会場:朝倉彫塑館 
http://www.taitocity.net/zaidan/asakura/
一般料金:500円がパスだけで入場できます。
※ご入館の際は靴下の着用をお願いいたします。


企画展「中村不折 生誕150年記念展 後編:不折コレクションを中心に」

会期:201699日(金)~1216日(金)
会場:書道博物館 http://www.taitocity.net/taito/shodou/
一般料金:500円がパスだけで入場できます。



●一葉記念館リニューアル10周年記念特別展 

「にごりえ」~樋口一葉の描いた「光」と「翳」~

会期:2016111日(火)~2017129日(日)
会場:一葉記念館 
http://www.taitocity.net/zaidan/ichiyo/
一般料金:300円がパスだけで入場できます。

●古染付―このくにのひとのあこがれ かのくにのひとのねがい―

会期:(第2期)2016年8月20日(土)~12月18日(日)
会期:(第3期)2017年1月7日(土)~4月2日(日)
会場:石洞美術館 http://sekido-museum.jp/
一般料金:500円がパスだけで入場できます。




特別展「BORO 美しいぼろ布展~人間はどれだけ貧しくてもおしゃれをする~」

会期:201648日(金)~2017326日(日)
会場:アミューズミュージアム  
http://www.amusemuseum.com/exhibition/
一般料金:1,080円がパスだけで入場できます。


特別展「文して恋しく懐かしき君に―鷗外、『即興詩人』の10

会期:2016101日(土)~124日(日)
会場:文京区立森鴎外記念館  http://moriogai-kinenkan.jp/
一般料金:600円がパスだけで入場できます。


●コレクション展「賀古鶴所という男/一切秘密ナク交際シタル友」

会期:2016129日(金)~2017129日(日)
会場:文京区立森鴎外記念館  http://moriogai-kinenkan.jp
一般料金:300円がパスだけで入場できます。


●冬の浜口陽三展 色彩のカーテン 濱田祐史、浦佐和子の作品とともに

会期:2016126日(火)~2017212日(日)
会場:ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクション http://www.yamasa.com/musee/
一般料金:600円がパスだけで入場できます。


●相田みつを美術館開館20周年記念 特別企画展「にんげんだもの・原点」

会期:2016913日(火)~1211日(日)
会場:相田みつを美術館 http://www.mitsuo.co.jp/
一般料金:800円がパスだけで入場できます。


●第65回企画展 開館20周年記念企画第2弾「あなたのこころが」

会期:20161213日(火)~2017312日(日)
会場:相田みつを美術館 http://www.mitsuo.co.jp/
一般料金:800円がパスだけで入場できます。




武士と印刷

会期:20161022日(土)~2017115日(日)
一般料金:500円がパスだけで入場できます。


所蔵作品展 MOMATコレクション

会期:20161122()2017212()
会場:東京国立近代美術館 4F-2F 所蔵品ギャラリー 
一般料金:430円がパスだけで入場できます。

無料観覧日:2016124()201712()25()


●瑛九19351937 闇の中で「レアル」をさがす

会期:20161122()2017212() 
会場:東京国立近代美術館 2F ギャラリー4

http://www.momat.go.jp/am/exhibition/ei-q/
一般料金:430円がパスだけで入場できます。
無料観覧日:2016124()201712()25(
)





●所蔵作品展 近代工芸と茶の湯

会期:20161217()2017219() 
会場:東京国立近代美術館工芸館
一般料金:210円がパスだけで入場できます。

無料観覧日:201712()25()



●セラミックス・ジャパン 陶磁器でたどる日本のモダン

会期:20161213日(火)~2017129日(日)
会場:渋谷区立松濤美術館 http://www.shoto-museum.jp/
一般料金:500円がパスだけで入場できます。


●戸栗コレクション19841985revival―展

会期:2016104日(火)~1223日(金・祝)
会場:戸栗美術館 http://www.toguri-museum.or.jp/
一般料金:1,000円がパスだけで入場できます。



●TOPコレクション 東京・TOKYO

会期:20161122日(火)~2017129日(日)
会場:東京都写真美術館 http://topmuseum.jp/

一般料金:500円がパスだけで入場できます。



アピチャッポン・ウィーラセタクン 亡霊たち

会期:20161213日(火)~2017129日(日)
会場:東京都写真美術館 http://topmuseum.jp/

一般料金:600円がパスだけで入場できます。



洋画の魅力 松岡コレクションの日本油彩画

会期:2016105日(水)~2017115日(日)
会場:松岡美術館 http://www.matsuoka-museum.jp

一般料金:800円がパスだけで入場できます。


松岡コレクション 中国の陶磁 明から清まで

会期:2016105日(水)~2017115日(日)
会場:松岡美術館 http://www.matsuoka-museum.jp

一般料金:800円がパスだけで入場できます。

●館蔵 東洋陶磁展

会期:2017124日(火)~514日(日)
会場:松岡美術館
http://www.matsuoka-museum.jp/
一般料金:800円がパスだけで入場できます。


●松岡コレクション 美しい人びと

会期:2017124日(火)~514日(日)
会場:松岡美術館
http://www.matsuoka-museum.jp/
一般料金:800円がパスだけで入場できます。



●松岡清次郎が愛した画家たち 鎌倉秀雄・小笠原光・林美枝子・今井ロヂン

会期:2017124日(火)~514日(日)
会場:松岡美術館
http://www.matsuoka-museum.jp/
一般料金:800円がパスだけで入場できます。






クリスチャン・ボルタンスキー アニミタス-さざめく亡霊たち

【同時開催】アール・デコの花弁 旧朝香宮邸の室内空間

会期:2016922日(木・祝)~1225日(日)
会場:東京都庭園美術館 http://www.teien-art-museum.ne.jp/
一般料金:900円がパスだけで入場できます。
こちらの料金で2つの展覧会(「クリスチャン・ボルタンスキー」展、「アール・デコの花弁」展)を観覧できます。




●並河靖之七宝展

明治七宝の誘惑―透明な黒の感性

会期:2017年1月14日(土)~4月9日(日)
会場:東京都庭園美術館 http://www.teien-art-museum.ne.jp/ 
一般料金:1,100円がパスだけで入場できます。


現代日本画「遥かなる名峰の表情」展 

日本画で表現された山々の景 同時開催「桜百景 vol.7」展

会期:201696日(火)~124日(日)
会場:郷さくら美術館 東京 
http://www.satosakura.jp
一般料金:500円がパスだけで入場できます。



郷さくら美術館 特別展「林 潤一の世界 ―樹花草々

同時開催「桜百景 vol.8」展

会期:20161217日(土)~2017226日(日)
会場:郷さくら美術館 東京 http://www.satosakura.jp
一般料金:500円がパスだけで入場できます。



Vol.29  ESPRIT ART DECO すみ絵と金継ぎがあそぶ

会期:2016年11月16日()2017年2月12日()
会場:アクセサリーミュージアム http://acce-museum.main.jp/
一般料金:1,000円がパスだけで入場できます。



●【平安書道研究会800回記念特別展】

特別展 平安古筆の名品

会期:20161022日(土)~124日(日)
会場:五島美術館 http://www.gotoh-museum.or.jp/ 
一般料金:1,200円がパスだけで入場できます。

●【館蔵】茶道具取合せ展

会期:20161210日(土)~2017212日(日)
会場:五島美術館 http://www.gotoh-museum.or.jp/

一般料金:1,000円がパスだけで入場できます。


●ぜんぶ1986世田谷美術館の開館とともに

会期:2016115日(土)~201749日(日)
会場:世田谷美術館 http://www.setagayaartmuseum.or.jp/
一般料金:200円がパスだけで入場できます。



画と機 山本耀司|朝倉優佳

会期:20161210日(土)~2017312日(日)
会場:東京オペラシティ アートギャラリー  http://www.operacity.jp/ag/
一般料金:1,200円がパスだけで入場できます。


●粟津則雄コレクション展 “思考する眼”の向こうに

会期:20161119日(土)~2017212日(日)
会場:練馬区立美術館 http://www.neribun.or.jp/museum/
一般料金:300円がパスだけで入場できます。
(※練馬区立美術館は割引券ですが、この展覧会には入場券としてお使いいただけます。)



●紙で旅するニッポン~九州・中国編~

会期:2016917日(土)~201735日(日)
会場:紙の博物館 
http://www.papermuseum.jp/
 一般料金:300円がパスだけで入場できます。


前期企画展 江東地域の人物と文芸

会期:2016616日(木)~1211日(日)
会場:江東区芭蕉記念館 
http://www.kcf.or.jp/basyo/
一般料金200円がパスだけで入場できます。


後期企画展「其角と江戸俳壇」

会期:20161215日(木)~2017423日(日)
会場:江東区芭蕉記念館 http://www.kcf.or.jp/basyo/
一般料金:大人200円がパスだけで入場できます。



●根付 江戸と現代を結ぶ造形

会期:2017114日(土)~320日(月・祝)
会場:三鷹市美術ギャラリー 
http://mitaka.jpn.org/gallery/
一般料金:600円がパスだけで入場できます。


●開館20周年記念 企画展 「銀幕の有三文学」

会期:2016916日(金)~2017320日(月・祝)
会場:三鷹市山本有三記念館 
http://mitaka.jpn.org/yuzo/
一般料金:300円がパスだけで入場できます。



●大型映像「ジュラジュラ!ジュラシックトラベル」

会期:2016716日(土)~(終了日未定)
会場:多摩六都科学館 http://www.tamarokuto.or.jp/
一般料金:1,000円がパスだけで入場できます。
(展示室+プラネタリウムまたは大型映像1回)



●大型映像「宮沢賢治 銀河鉄道の夜」

会期:201692日(金)~(終了日未定)
会場:多摩六都科学館 http://www.tamarokuto.or.jp/
一般料金:1,000円がパスだけで入場できます。
(展示室+プラネタリウムまたは大型映像1回)


●生解説プラネタリウム「星を見に行こう~西武鉄道星空の旅~」

会期:20161122日(火)~2017131日(火)
会場:多摩六都科学館 http://www.tamarokuto.or.jp/
一般料金:1,000円がパスだけで入場できます。
(展示室+プラネタリウムまたは大型映像1回)


●冬の特別企画展「ロクトロボットパーク2016

会期:20161223日(金)~201719日(月・祝)
会場:多摩六都科学館  http://www.tamarokuto.or.jp/
一般料金:500円がパスだけで入場できます。


武蔵野の歴史と考古学-江戸東京たてもの園収蔵品展-

会期:2016524日(火)~2017122日(日)
会場:江戸東京たてもの園 http://www.tatemonoen.jp
一般料金:400円がパスだけで入場できます。




★ぐるっとパスの詳細はこちらの公式HPをご覧ください。